老後の足音が近づく50代。自分と同世代は一体いくら蓄えているのか。最新調査から単身・二人以上世帯それぞれの保有額ランキングをひも解く。
記事提供:Finasee(フィナシー)

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50代はそろそろ老後の生活が気になってくる年代だ。自分と同年代はどのくらいの金融資産を蓄えているのか。気になるけれどなかなか周りには聞きにくいという人には全国の世帯主を対象に金融資産や家計の状況などを聞いた「家計の金融行動に関する世論調査2025年」(金融経済教育推進機構)の結果が参考になるはずだ。そのうち50代にフォーカスした金融資産の保有状況をランキングで見ていこう。


同調査によれば、金融資産を「持っている」と答えた50代世帯は77.3%。昨年の調査では67.9%であり、10ポイント近く増加した。なおこの調査での金融資産とは、預貯金、保険、債券、株式、投資信託などを指し、なおかつ預貯金には生活資金は含まれない点に注意が必要だ。続いて気になるのが実際にいくら持っているかだろう。
50代の金融資産について単身世帯と二人以上世帯に分けてそれぞれ見てみよう。まず単身世帯の結果は以下のとおりだ。


50代単身世帯の金融資産の保有額は「3000万円以上」がトップで16.0%を占めた。続いて2位は僅差で「100万円未満」(15.6%)。昨年は100万円未満がトップ回答、2位が3000万円以上だったが、今回は入れ替わった。極端な二極化が際立つ一方で中位層に目を向けると、1000万〜3000万円未満が2割超、100万~500万円未満は約3割と、そのなかでもさらに重層的だ。老後生活が迫る50代だが、今後は退職金や相続などのライフイベントの有無によっても資産状況はさらに分断されていくかもしれない。
また、平均額は1560万円と、前回の1859万円から300万円ほど減少した。中央値※は前回同様600万円だった。
※数値データを並べた時に中央に来る値のこと
続いて50代が世帯主の二人以上世帯の金融資産保有額を見ていこう。


50代二人以上世帯では、「3000万円以上」(23.0%)が2割を超え首位となった。注目は、1000万円から3000万円超の層が合計で過半数を占めていること。老後資金のめどが立ち始めているといえそうだ。
一方で、5位以下には500万円未満の層が分散しており、教育費や住宅ローンの負担などによるものかもしれない。その山を乗り越えれば老後のために家計を再編できる時期に入る。固定費を見直したりしながら余剰資金をねん出し、無理のない範囲で運用なども行いながら資産形成に挑む時間はまだ残されているはずだ。
ここまで、50代の金融資産の保有状況を見てきた。単身世帯では3000万円以上と100万円未満が二極化する顕著な特徴が見られる一方で、二人以上世帯では3000万円以上が23.0%で首位となり、1000万~3000万円超の層を合計すると過半数を占める。50代からでも老後生活に向けた家計再編は可能だ。例えば税制メリットの大きい個人型確定拠出年金(iDeCo、イデコ)の活用も有力な選択肢だ。積み立てられる期間は今後の制度変更で70歳未満にまで拡大される。拠出時の所得税・住民税の軽減効果なども大きい。無理のない範囲で始めれば老後資金を効率よく上乗せできる可能性がある
<調査概要>
調査名:「家計の金融行動に関する世論調査2025年」(金融経済教育推進機構)
調査時期:令和7年6月20日~7月2日
調査対象:【単身世帯】全国2,500世帯(20歳以上80歳未満で単身で世帯を構成する者)、【二人以上世帯】全国5,000世帯(世帯主が20歳以上80歳未満で、かつ世帯員が2名以上)
調査方式:インターネットモニター調査
Finasee編集部
「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。