老後資金として頼りにしたい退職金。勤め先で企業型確定拠出年金(企業型DC)に加入している人もいるでしょう。投資信託などで運用しながら資産形成をする中で、元本確保型商品(預貯金、保険など)もしっかり押さえておきたいと気になる人もいるかもしれません。どんな商品が選ばれているのかを知っておくことで自身の運用に役立てることができるでしょう。企業型DCを含む確定拠出年金(DC)に関する「確定拠出年金統計資料」(2024年3月末、運営管理機関連絡協議会)から詳細を見てみます。
記事提供:Finasee(フィナシー)
企業型確定拠出年金(企業型DC)で選べる元本確保型商品の代表が預貯金。預入期間別では5年定期と1年定期に人気が集中しています。年代別では、20代・30代は1年定期が最多。それ以外の年代では、5年定期が最も多く選ばれています。
なお、商品選びには注意点もあります。ご自身がお勤めの会社で加入している企業型DCで取り扱っている運用商品のラインアップ(プラン)は決まっています。その中から選ぶ必要があるということです。例えば元本確保型商品で預貯金と保険の両方を選びたいと思ったとしても、自社のプランによっては取り扱いがないケースがあります。しっかり調べておくことをおすすめします。
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企業型DCでは自社のプランにあれば元本確保型商品として保険も選べます。なお、企業型DCで選ばれている保険の内訳を見ると、全年代で共通して最も選択されている商品は、保険期間が5年のものでした。次いで10年のものとなっています。
一方で期間が15年、20年と長期にわたるものは60代未満ではほぼ選ばれていないのが実情です※。
ここまで見てきたように、企業型DCにおける元本確保型商品の選択傾向は、短中期のものが中心となっています。低金利が続く中、状況に応じた柔軟な選択を意識する人が多いと言えそうです。
※15年…60代未満の全年代で0.0% 、60代以上2.3% 20年…10代0.8% 、20代0.5% 、30代0.4%、40代0.4%、50代0.2% 、60代以上2.3%
Finasee編集部
「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。