昨年から急速に進展してきたインフレ。賃上げが追いつかず、節約に走る人も多いことでしょう。その影響は「人生最大の買い物」であるマイホームにも。果たしてインフレが収まるまで購入を待つべきなのか？ ところが今年に入って日銀が「マイナス金利」を解除。本格的な金利上昇局面になれば、住宅ローンにも影響が。それなら金利上昇前に購入すべき？ そこで今回はインフレと金利に翻弄されるマイホーム派の実態をお届けします。特に普段の買い物ではあまり意識しない金利も、高額な買い物だからこそ見えてくる世界がきっとあるはず。

１　賃上げが追いつかない！
物価と賃金で半端ないギャップ

まずはインフレから。調査はリサーチ＆マーケティング支援を行う株式会社ネオマーケティングが全国の20歳以上の男女1000人を対象に、直近1年程度の物価と賃金について聞きました。同調査によれば、物価の上昇を感じている人（「とても上がっていると思う」「まあ上がっていると思う」の合算）は全体の95%と圧倒的な結果に。

それに対し賃金の上昇を感じていない人（「あまり上がっていると思わない」「全く上がっていると思わない」の合算）は75.7%と、物価とは正反対の結果でした。賃上げがインフレに追いつかないという報道が相次いでいますが、改めてその実態を裏付ける結果となっています。

２　値上げが続くあの費用が節約トップ！
節約上位には意外な費用も

具体的にどんな費用でインフレの影響が出ているのでしょうか。調査によれば、以前より支出が増えた費用の1位は「食費」で71.3%と断トツ。もともと日本の食料自給率はわずか38%。多くの食料を海外から調達しないといけないため、昨今の円安の影響を受けやすいことが背景にありそうです。2位「光熱費」、3位「交通費」は、いずれも発電や輸送で燃料をたくさん使うことから、燃料価格高騰の影響を受けていると見込まれます。