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2024年注目の中立性が高いお金のイベント6選!

お金の知識を増やしたり、体験を通して学んだりできるイベントが毎年開催されています。特に無料のイベントは、参加費の心配がなく、申し込みやすいかもしれません。ただ、無料のイベントでは、金融商品の営業をされることや、内容が充実しているかなどの不安を持たれている方もいらっしゃるかも知れません。

この記事では、お金に関わる協会主催の中立性の高く、内容が充実しているイベントや、2024年の制度変更のうち、身近なものをご紹介いたします。

日常生活に活用できるイベント

お金に関する知識は幅が広く、目的によって学ぶ内容が変わります。まずは、身近な生活に関わるお金について学べるイベントを紹介します。

日本FP協会「くらしとお金」セミナー

日本FP協会の県支部主催で一般の方向けに行われるセミナーです。支部ごとにテーマが選定され、開催が決まると日本FP協会のホームページに情報が公開されます。

日本FP協会ホームページによりますと、2023年12月現在企画されているセミナーは、家計見直しのコツやライフプランの考え方などの実生活に近いものや、税制や年金制度、NISA制度などお金の制度解説を行うものがあります。

なお、FP相談の無料体験が同時開催される場合もあります。FP相談すると保険商品を勧められるイメージを持つ方もいらっしゃいますが、イベントのFP相談は中立的な立場でのアドバイスです。中立的な意見を求めるときに参加してみるといいかもしれません。

参考:日本FP協会 「くらしとお金」に関するセミナー&相談会

金融や株式の基礎を学べるイベント

続いて投資に興味がある方に向けたイベントをご紹介します。これから投資を始めようとしている人に向けた投資の基礎や、投資を行っている人への情報提供などが行われています。

日本証券業協会「投資の時間」

日本証券業協会では、投資の基礎を学ぶセミナーが企画されています。日本証券業協会のホームページによりますと、投資初心者向けのセミナーやNISA制度活用に特化したセミナーなどがあるそうです。投資初心者向けのセミナーでは、リスクやリターンなどの投資の基本的な概念や投資の始め方を解説しているので、初めて投資を学ぶ人も実践的な知識を得られるのではないでしょうか。

また、オンライン開催のセミナーや、アーカイブ配信している講義もありますので、自宅などから気軽に投資を学べます。なお、サイト内では投資初心者向けの入門書も読むことができます。

セミナー・動画・冊子と複数のコンテンツが用意されていると、利用しやすい媒体で知識を得ることができますね。投資の基本をしっかり身につけたい人は覗いてみてはいかがでしょうか。

さらに、日本証券業協会では公民館や職場での講座開講や、学校への出張授業も無料で行っているとのこと。受講者の希望に沿ったテーマで開講してくれるそうなので、団体で学びたいときは問い合わせてみるのもいいかもしれません。

参考:日本証券業協会 投資の時間

日本取引所グループのオンラインイベント

日本取引所グループでは「日々の暮らしと株式会社の関り」をテーマにしたセミナーやイベントが開催されています。日本取引所グループのホームページによりますと、講義形式のセミナーに加え、小中学生向けに日本銀行や証券取引所の見学会などが企画されているとのことです。実際の証券取引の様子などを見学できるのであれば、体験を通して学ぶことも多そうです。

なお、過去のイベントのアーカイブ配信を行っている場合もあり、イベント当日に参加できなかった企画の様子を知ることができます。

参考:日本取引所グループ セミナー・イベント情報

学校や職場で開催できる?

お金のイベントもありますが、学校や職場などに講師を派遣してくれる団体もあります。知るぽると(金融広告中央委員会)や日本証券業協会では、一定の条件のもと、無料で講師を派遣してくれます。

知るぽると「講師派遣」

知るぽるとのホームページによると、大学へ無料で講師派遣をしてくれます。この派遣は大学の1講座(15コマ、2単位想定)が基準となっており、収入や人生の3大支出といった家計に関わるお金や、投資の基礎、保険などの人生のリスク管理、キャッシングの知識など、お金に関わる多方面の講義を行います。

大学でこれだけ範囲の広い講義を行うには、講師を務める方の準備にかなりの時間と手間を要するのではないでしょうか?講師派遣は学生の金融リテラシーの向上と、大学の準備の負担軽減が期待できそうです。

また、講義用の資料は所定の条件のもと、金融リテラシー向上を目的としたセミナー開催時に利用可能とのこと。お金のプロが作成した資料を活用できるため、資料作成の負担を軽減しつつ、情報の信頼性が高い講義を行えるようになります。

参考:知るぽると 金融リテラシー講師派遣・講義資料・講座

身近な制度変更

2024年は、新NISA開始・新札導入という、生活に近い制度が2つ変更されます。この章ではそれぞれの概略ついて解説していきます。

NISA制度改正

2024年1月に改正されるNISA制度の大きな変更点は次の2つです。

  • 非課税の保有期間が無期限になる
  • NISA制度が一本化される

非課税の保有期間が無期限になる

2023年までのNISA制度は非課税の保有期間に期限があり、期限が過ぎると運用資産を売却するか、利益に税金がかかる口座に移す仕組みでした。しかし、2024年以降は保有期限が無期限になり、売却のタイミングを自由に決められるようになります。その結果、長期運用がしやすくなり、複利効果による安定的な資産形成がしやすくなったといわれています。

NISA制度が一本化される

2023年までのNISA制度では、長期運用に向いた「つみたてNISA」と積極運用を行う「一般NISA」に分かれており、どちらか片方でしか運用を行えませんでした。しかし、実際の運用場面では長期運用と積極運用を併用することも検討する場合もあるのではないでしょうか?今回一本化されたことにより、NISA制度の中で長期運用をベースとし、株式投資にも挑戦するという運用ができるようになります。

新札導入

20年ぶりに新札が導入されることになりました。新札導入のタイミングで最新の紙幣の偽造防止を取り入れますので、20年ぶりの技術更新ということになります。なお、新札導入は偽造防止の施策といわれていますが、自宅に現金を保管するいわゆる「タンス預金」のあぶり出しの側面もあると言われています。「旧札が使いにくくなる前に使用してしまおう」という意識を利用してタンス預金を出させようとしているのではないか?という考えです。

なお、新札が導入された後も、旧札の利用ができなくなるわけではありません。紙幣の額面通りの価値で使用可能です。これは今回の紙幣の切り替えだけではなく、法令で特別な措置を取られた場合を省き、お金は基本的に無期限で使用可能とされています。けれども、もし、旧札を使用することをためらう場合は、銀行で同額の新札と交換できます。

中立的なセミナーの活用も検討を

お金について学んだり、新しい体験をしたりすることができるイベント。ただ、参加料が無料のイベントは、内容について不安を感じることがあるかもしれません。

そのような場合は、お金に関わる協会などが主催しているイベントを検討してみてはいかがでしょうか。基本的にお金や投資・保険などを活用できるようになることを目指し、中立性を重視したイベントを開催しています。

執筆者

黒川 一美(MILIZE提携FPサテライト株式会社所属FP)

大学院修了後、IT業界でセールスエンジニア・営業企画として働き、出産を機に退職。
家計を守る立場になり、お金との向き合い方を見つけるためFP資格を取得。
現在は独立系FP法人であるFPサテライト株式会社所属FPとして活動中。
3人の子育て中の母でもある。