飲料食品、光熱費、交通費など生活に関連する費用の値上げラッシュが続いています。
帝国データバンクの調査によると、家庭用を中心とした飲料食品の値上げ品目数は2023年に入ってからすでに29,106品目(6月30日までの判明ベース)にも上り、バブル崩壊以降で類を見ない、記録的なラッシュとなった2022年通年の品目数(25,768品目)をすでに超えています。家計に大きな影響が出ていることは間違いありません。
そこで今回の記事では、値上げラッシュが続く中、家計を切り詰めなくてもお金を貯めるコツについて解説していきます。
お金を貯めたいけどどうすれば良いか分からない方、家計を切り詰めるのは嫌だけど貯蓄をしたいと思っている方はぜひご覧ください。
このページの目次
家計を切り詰めることなくお金を貯めるためには、以下の3点が大切です。
お金を貯めるために意識すべきポイント
|
それぞれ順番に説明していきます。
収入と支出のバランスを把握するためには、スマートフォンで家計簿をつけられる「家計簿アプリ」がおすすめです。銀行口座やクレジットカードと連携するタイプのものであれば、収支を自動で計算してくれるため集計の手間が省け、収入と支出の把握が容易です。
おすすめ家計簿アプリ
|
家計簿アプリを活用すると家計の収支が一覧で把握できますので、無駄な支出の見直しを行っていきます。この際、あくまで家計に影響が出たり、ストレスが溜まったりしないようなものを対象とすることがポイントです。
支出の見直し例
|
これなら家計を切り詰めないで支出を減らせます。その分浮いたお金は貯蓄に回すことができます。
次に収入を増やす方法について解説していきます。
次に効率の良い貯蓄方法について解説していきます。
上記の中で貯蓄口座を準備することが最も簡単です。すでに複数口座を保有している人は今日から先取り貯蓄を行うことができます。
どの方法の場合でも、生活口座と貯蓄口座を分けて管理することが大切です。
目的別口座の例
|
毎月コツコツ積立貯蓄していく場合には、つみたてNISA(2023年までの現行制度)がおすすめです。価格変動リスクがあるため必ず増えるとは限りませんが積み立てる仕組みを作ることができます。さらには利益に対して節税効果が期待できますので、効率良く貯蓄・運用していくことができます。なお、2024年からは新NISAが開始されます。現行のつみたてNISAに該当する「つみたて投資枠」は年間投資上限金額が120万円に増えますので、より多くの金額を貯蓄・運用することができるようになります。
またiDeCoもしくは会社に企業型確定拠出年金がある場合はマッチング拠出を活用することもおすすめです。原則60歳まで引き出しできませんが、その分つみたてNISAよりも大きな節税効果が期待できます。積立時は積み立てた掛金が全額所得控除、運用時は運用益が非課税、受取時には受け取り方法に関わらず一定額が非課税となります。
ふるさと納税は、生まれた故郷や応援したい自治体に寄付ができる制度です。手続きをすると、寄付金のうち2,000円を超える部分については所得税の還付、住民税の控除が受けられます。寄付金の使い道はご自身で指定でき、地域の名産品などのお礼の品ももらえるお得な仕組みです。
その他、1年間で一定の金額を超える医療費を支払った場合に、所得税が安くなる「医療費控除」や、払い込んだ生命保険料に応じて、一定の金額が契約者(保険料負担者)のその年の所得から差し引かれる「生命保険料控除」などの各種控除をしっかり活用することも大切です。
貯蓄を継続していくためには、無理せずに続けていくための仕組み作りを行うことが大切です。仕組み作りについて自信がないという方は、お金のプロであるFPに相談するのもおすすめです。
今日から少しずつでも無理のない貯蓄ライフを始めていきましょう。
宮城県出身。慶應義塾大学商学部卒。ファイナンシャル・プランニング技能士1級。
新卒で大和証券へ入社後、みずほ銀行など5社へ転職し、FPコンサルティング部部長や社長室室長などを経て独立。現在はメディア制作事務所マネーエスコート代表。
金融機関の執筆記事の監修や、不動産会社でのセミナー講師、金融機関向けの動画制作など実績多数。
20代〜40代の方向けの情報サイト「マナブロ」も運営中。家計、生活、家電、アプリなど6ジャンルを掲載。金融初心者からは「難しいテーマでもわかりやすく理解できる」と好評。