「人生100年時代」が到来する中、将来に備えた資産形成を行う際には、既存の制度を上手く活用することが大切です。
今回の記事では、個人が老後の資金を作りやすいように国が用意した年金制度「iDeCo(個人型確定拠出年金)」の特徴、節税効果について解説していきます。
iDeCoに興味はあるけど詳しく知らないという方や、iDeCoの節税効果が気になるという方はぜひご覧ください。
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また、60歳から受給を開始するためには、加入期間が10年以上である必要があります。加入期間が10年未満の場合には、60歳時点における加入期間によって、受給できる年齢が異なります。
iDeCoは原則、途中解約ができないため、月々の掛金額は生活に支障がない範囲に抑えることが大切です。
また、iDeCoを利用するためには下表のような手数料がかかります。
加入時に必要な加入手数料に加えて、毎月の資産運用に伴うランニングコストも必要です。事務手数料と資産管理手数料は必須で、最低でも毎月171円、年間で2,052円の支払いが発生します。
また、投資信託には投資信託商品ごとに定められた「運用管理機関手数料」の支払いが必要で、iDeCoで投資信託を運用している場合には、こちらもかかります。金融機関によっては0円の場合もあります。
運用できる商品は「投資信託」と元本確保型の「定期預金」「保険」です。投資信託には、国内株式型、海外株式型、国内債券型、海外債券型、バランス型があります。
ご自身のリスク許容度と照らし合わせて、どの商品で運用していくのかをしっかり考えることが大切です。
この控除は、積み立てる期間には全て適用されますので、期間が長くなればなるほど節税効果は大きくなっていきます。
年金形式で受け取る場合には「公的年金控除」、一時金形式で受け取る場合には「退職所得控除」が適用されるため、一定額まで非課税です。
それぞれの控除の金額は以下の通りです。
今回は、年収700万円の会社員Aさん(35歳)、年収500万円の会社員Bさん(35歳)を例にして見ていきます。
*計算結果はあくまでシミュレーションです。概算金額を示唆・保証するものではありません。
特に現行制度の一般NISAでは非課税保有期間が短かったため、下記の問題がありました。
Aさん、Bさんともに大きな節税効果があることが分かります。
*運用利回りは年利5%と仮定
*計算結果はあくまでシミュレーションであり、概算金額を示唆・保証するものではありません。
こちらもシミュレーション①同様に、Aさん、Bさんともに大きな節税効果があることが分かります。
iDeCoは老後資金に備えるためには有用な制度です。気になった方は取扱金融機関のホームページをチェックしてみて下さい。
仕組みが複雑だと感じた方は、お金の専門家であるファイナンシャルプランナーに相談するのもおすすめです。
iDeCoを活用して、老後資金をコツコツ準備していきましょう。
宮城県出身。慶應義塾大学商学部卒。ファイナンシャル・プランニング技能士1級。
新卒で大和証券へ入社後、みずほ銀行など5社へ転職し、FPコンサルティング部部長や社長室室長などを経て独立。現在はメディア制作事務所マネーエスコート代表。
金融機関の執筆記事の監修や、不動産会社でのセミナー講師、金融機関向けの動画制作など実績多数。
20代〜40代の方向けの情報サイト「マナブロ」も運営中。家計、生活、家電、アプリなど6ジャンルを掲載。金融初心者からは「難しいテーマでもわかりやすく理解できる」と好評。