NISA制度が始まって8年が経ち、現在多くの方に利用されています。しかし2024年からNISA制度は大きく変わります。正しく理解して有効に活用していきましょう。
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通常、株式や投資信託を購入し、売却益が出た場合、売却益に対して約20%が課税されます。NISAは毎年一定金額の範囲内で金融商品を買い付けし、そこで得た売却益、配当金が非課税となる制度です。現行制度では、成人が利用できる「一般NISA」「つみたてNISA」未成年が利用できる「ジュニアNISA」の3種類があります。 しかし2024年からは、「新NISA」か「つみたてNISA」を選択して運用していくことになります。
多くの方が長期・積立・分散投資が可能になるよう、新NISAは2階建ての制度に変わります。
一般NISA | 新NISA | |
開設可能年齢 | 20歳以上の方 (2023年からは18歳以上の方) |
18歳 以上の方 |
非課税投資額 | 年間120万円 | 1階: 年間20万円 2階: 年間102万円 |
非課税 対象商品 |
上場株式・ 投資信託・ ETF・ REITなど |
1階: つみたてNISAと同様の金融庁の基準を満たした投資信託 2階: 株式・投資信託・ETF・REITなど |
非課税期間 | 最長5年間 | 最長5年間 |
投資可能期間 | 2014年~ 2023年まで |
2024年~ 2028年 |
2024年以前に一般NISAを利用している場合、新NISAへロールオーバー(非課税期間を延長すること)が可能です。一般NISAで保有している株式や投資信託を新NISAの2階部分で運用することができます。ロールオーバー可能金額には上限はありません。 また新NISAの非課税期間終了後は、1階部分をつみたてNISAへロールオーバーすることが可能となります。ただしロールオーバー時の簿価は時価ではなく、当初の購入時の価格になる点には注意が必要です。
つみたてNISAは長期・積立・分散投資を支援するために2018年から設定された非課税制度です。つみたてNISAは現行の制度を維持し、投資可能期間5年間延長となります。制度期限は2037年から2043年までとなります。
2016年から始まったジュニアNISAですが、2023年で制度が終了となります。そのため2024年以降は口座開設者が18歳に達してなくても自由に引き出しが可能となります。
新NISA制度はより複雑な仕組みになりますが、「つみたてNISA」と、「一般NISA」両方の特徴が合わさり、より長期な資産運用が可能となります。 また、今から一般NISAをスタートさせておけば、2024年以降も新NISAの2階部分だけで運用することも可能ですので、自身に適した資産運用を選んでいくことが大切です。